普通の綿Tシャツで運動できない理由
綿は肌触りがよく、普段着にはぴったりの素材です。ただ、体を大きく動かす場面には少し不向きな性質があります。
綿の繊維はほとんど伸びません。腕を上げたり深く屈んだりするたびに生地が突っ張り、動きを妨げてしまいます。さらに汗を吸うと繊維が水分を抱え込み、乾くまでに時間がかかるため、運動中はどんどん重たくなっていきます。
そこで使われるのが、ナイロンとスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)を組み合わせた生地です。ナイロンは軽くて丈夫、水分を溜め込みにくく乾きが早い性質を持ちます。スパンデックスはわずかな配合量でも大きく伸び縮みし、伸ばした後に元の形へ戻る「復元力」を生地に与えます。この二つを組み合わせることで、動きに追従しながらも型崩れしにくい生地が生まれます。
配合比率で変わる、生地の個性
「92:8」に隠された黄金比
ナイロン92%・スパンデックス8%は、ヨガウェアやレギンスで最も多く採用されている配合です。伸縮性と型崩れしにくさのバランスが取れており、長時間の着用でも生地がへたりにくいのが特徴です。タンクトップからレギンスまで、幅広いアイテムに使われています。
ポリエステル88%・スパンデックス12%のように、伸縮繊維の比率をやや高めた配合もあります。体にしっかり沿う伸びの良さが出やすく、フィット感を重視したアイテムに向いています。
コットン95%・スパンデックス5%のように、綿を主体にわずかなスパンデックスだけを加える配合もあります。伸縮性は控えめですが、綿ならではのやわらかな肌触りが残るため、リラックスウェアに使われることがあります。
次にウェアのタグを見るとき、そこに書かれた数字が少し違って見えるかもしれません。






